2007
なぜNapster(ナプスター)型サブスクリプション(レンタル無制限視聴サービス)モデルが苦戦し、iTunes Music Store型ダウンロード販売(所有)モデルが有利なのか?
デジタル音楽配信事業における所有とレンタルの違いは、例えば、映画と音楽の視聴特性の違いを比べて考えてみると、分かりやすいかもしれない。
デジタル音楽配信事業における所有とレンタルの違いは、例えば、映画と音楽の視聴特性の違いを比べて考えてみると、分かりやすいかもしれない。
映画は“1度しか視聴しない”場合が多いため所有するかわりに「レンタル視聴」するという行為を取ることは極めて合理的判断であると言える。したがって映画とレンタルビジネスは相性が非常に良い。
比べて音楽は“何度も何度も繰り返して視聴する”ため「所有」する方が理にかなっていると考えられる。そのためレンタル無制限視聴型のサブスクリプションモデルよりも楽曲を所有することができるダウンロード販売の方が有利な可能性がある。音楽は所有志向が強い娯楽であろう。
また、音楽サブスクリプションモデルは楽曲を全く所有できない点もサービス条件が悪いと言える。例えば、衛星放送やケーブルテレビ放送等の有料テレビ放送は、放送番組をビデオカセット 、DVD、ハードディスクに録画保存することが可能であり、たとえサービス契約を打ち切ったとしても録画済みの番組を契約打ち切り後いつでも視聴することは大抵可能である。
このように通常の娯楽サブスクリプションサービスはある程度の所有(録画。実質的に所有に近い形態)は認めているものである。
1つのシナリオでサブスクリプションモデルとダウンロード販売モデルの提供価値を比較してみよう。
音楽サブスクリプションサービスを3年間に打ち切ったとすると
月1000円×12月×3年=36000円程度支払ったことになる。3年後に契約をやめてしまうと36000円も払ったにかかわらず契約打ち切り後には手元に楽曲は全く残らない。
音楽サブスクリプションサービスの場合、継続し続けないと価値はとたんに0になってしまうのである。すなわち、音楽サブスクリプションサービスとは「音楽=消費されるサービス」という発想に基づくサービスなのである。映画館で映画を見る体験価値と同じである。
もし36000円をアラカルトダウンロードに使用した場合、36000円÷1曲100円=360曲程度楽曲を所有することができる。
はたして、「360曲の楽曲を所有するために36000円支払う」ことと「会員である限りは、無制限に大量の楽曲を視聴体験できるサブスクリプションサービスに36000円支払う」ことでは、一体どちらが得と言えるのであろうか?
お互いに提供価値の中身が異なるために単純に比較することは非常に難しい。
ダウンロード販売は「音楽=商品」、サブスクリプションサービスは「音楽=消費される体験サービス」という異なる価値観に基づき提供されており、現段階では商品所有志向のダウンロード販売の方が高い支持を受けているということである。何よりもダウンロード販売は提供価値を非常に理解しやすい。
ただ、デジタル音楽配信事業は、まだ始まったばかり。アップル、ナプスター、ソニーの事業展開の動向を見守っていきたい。
比べて音楽は“何度も何度も繰り返して視聴する”ため「所有」する方が理にかなっていると考えられる。そのためレンタル無制限視聴型のサブスクリプションモデルよりも楽曲を所有することができるダウンロード販売の方が有利な可能性がある。音楽は所有志向が強い娯楽であろう。
また、音楽サブスクリプションモデルは楽曲を全く所有できない点もサービス条件が悪いと言える。例えば、衛星放送やケーブルテレビ放送等の有料テレビ放送は、放送番組をビデオカセット 、DVD、ハードディスクに録画保存することが可能であり、たとえサービス契約を打ち切ったとしても録画済みの番組を契約打ち切り後いつでも視聴することは大抵可能である。
このように通常の娯楽サブスクリプションサービスはある程度の所有(録画。実質的に所有に近い形態)は認めているものである。
1つのシナリオでサブスクリプションモデルとダウンロード販売モデルの提供価値を比較してみよう。
音楽サブスクリプションサービスを3年間に打ち切ったとすると
月1000円×12月×3年=36000円程度支払ったことになる。3年後に契約をやめてしまうと36000円も払ったにかかわらず契約打ち切り後には手元に楽曲は全く残らない。
音楽サブスクリプションサービスの場合、継続し続けないと価値はとたんに0になってしまうのである。すなわち、音楽サブスクリプションサービスとは「音楽=消費されるサービス」という発想に基づくサービスなのである。映画館で映画を見る体験価値と同じである。
もし36000円をアラカルトダウンロードに使用した場合、36000円÷1曲100円=360曲程度楽曲を所有することができる。
はたして、「360曲の楽曲を所有するために36000円支払う」ことと「会員である限りは、無制限に大量の楽曲を視聴体験できるサブスクリプションサービスに36000円支払う」ことでは、一体どちらが得と言えるのであろうか?
お互いに提供価値の中身が異なるために単純に比較することは非常に難しい。
ダウンロード販売は「音楽=商品」、サブスクリプションサービスは「音楽=消費される体験サービス」という異なる価値観に基づき提供されており、現段階では商品所有志向のダウンロード販売の方が高い支持を受けているということである。何よりもダウンロード販売は提供価値を非常に理解しやすい。
ただ、デジタル音楽配信事業は、まだ始まったばかり。アップル、ナプスター、ソニーの事業展開の動向を見守っていきたい。
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