米国メディア大手Viacomがインターネットテレビサービスを提供する「Joost」とコンテンツ提携

MTV、パラマウントピクチャー等を傘下に持っている米国メディアコングロマリット最大手のViacomが、P2Pストリーミング技術を活用したインターネットテレビサービスを提供する新興企業の「Joost」にコンテンツ提供することになった。

>>Joost発表の２月２０日のプレスリリース「Viacom to be key content partner with Joost™, the world's first online global tv distribution platform」

Joostは、P2Pコミュニケーションツール(ネット経由の無料電話等)として有名なSkypeの創業者らが起業したことで注目を浴びていた動画配信サービスである。

今回のJoostとViacomの提携によって、Joostは、目玉を引き寄せる人気コンテンツを調達でき、Viacomは、ライバルの(My Spaceを上手く獲得できた)NewsCorpに比べて１週遅れになっていたデジタル戦略の強化を実現する狙いだ。

Viacomは、なんとか、まだ競合の手垢がついてない、自社コンテンツの新しい流し込み先である将来有望そうなデジタル流通チャンネルを見つけることができた。

デジタル戦略強化に凄まじい執念を見せるViacomの今回の動きは、You Tube等CGM系サイトとの今後のコンテンツ提携において、意味ある交渉カードにもなるだろう。

Viacomは、「Joostのように著作権をしっかり守る動画配信サービスとは喜んで提携する」と説明しているようだが、著作権問題で大きな課題を抱えるYou Tubeに対するかなりの皮肉である。

またJoostは、You Tubeのようにユーザーの投稿動画などは流さず、テレビ局や映画会社などの、しっかりと著作権処理されたプロフェッショナルコンテンツのみを配信する方針のようだ。

果たして、JoostがアップルiTunes Music Store、You Tube、My Spaceに対抗できる人気の新しいデジタルコンテンツの流通経路になるのか？注目である。

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