2007
エンタテインメントコンテンツ産業は、新興企業と伝統的なメディア企業の戦いが、熾烈になってきている。新興メディア側の代表格である動画共有の YouTube、自己発信型SNSのMySpace、つながり重視のFacebook等CGM・UGCベースのエンタテインメントコンテンツプレイヤーは、ユーザー側の熱烈な支持と拡張し続ける利用者基盤とコミュニティ・生態系の広がりを武器に、新しいメディアビジネスの生産性のフロンティアを描き出そうとしている。一方、Viacom、NBC、NewsCorp.等大手メディアコングロマリット達は、自社の持つ強力なコンテンツ(ディープコンテンツ=映画など)資産(著作権)とコンテンツプロデュース力を武器として、新しいコンテンツ配信方法(コンテンツのマルチユース・再利用)とビジネスモデルの探求に格闘している。
「コンテンツ配合(プロフェッショナルコンテンツとCGMコンテンツ)」と「コンテンツ流通方法(Walled Garden系とオープン系)」を軸とした4事象のエンタテインメントコンテンツ産業のビジネスモデル推移予想図(クリックすると拡大します)
ソース:Always on|The Coming Media Divide
YouTube・MySpace・Viacom等の事業モデル・顧客価値の広がりを示すポジショニング図(クリックすると拡大します)
エンタテインメントコンテンツ産業の各プレイヤーは、それぞれ全く異なるコア資産と(コア資産を最大限に活かせる)事業構造に立脚しており(上図の企業ロゴが位置づけられている場所)、独自のビジョン、戦略と実行をもって顧客価値領域(上図の赤濃淡で表現されている3つのボックス領域)を拡大し続けている。
各々が戦略目的とベクトル(3つの赤濃淡ボックス内の矢印の方向と箇条書きされている項目)に従って、生産性のフロンティアを拡大していく中で、顧客提供価値が重複せざるをえない(戦略的な狙いと利害が重複する)バトル領域(3つの赤濃淡ボックス領域の重なり部分)が出てくる。
新旧メディア企業の利害が重複するバトル領域(顧客価値が非常に高い領域)では、すでに新興メディアと巨大メディアコングロマリットの激しい攻防が始まっており、ViacomとYouTubeの法廷を巻き込んだ抗争(言論の自由・著作権違反)は、その一例と言えるだろう。
[追記]
NBC UniversalとNewsCorp.のオンデマンドビデオビジネスのジョイントベンチャーは、(NewsCorp.傘下の)MySpaceを動画配信パートナーとして活用するようである(Yahoo・AOL・MSN等ポータルも動画配信パートナーとして参加)。このように新旧メディアは競合するばかりでなく、協調路線を取る場合もある。
またエンタテインメント産業に、違法ダウンロードの巣窟として、悪魔的な存在と考えられていたLimewireやBitTorrent等P2Pコンテンツダウンロードサービスでさえも、Viacomなどとコンテンツ提携したJoostやBitTorrentレンタルダウンロードサービスのように大手コンテンツホルダーと提携協調路線を取る場合もある。
今後もエンタテインメント産業の覇権を巡る新旧メディアの激しい攻防(競合)と協調は続く。何回かに渡って、このネタの深堀を書いていきます♪
[追記]
この新旧メディアの戦いと産業の革新に企業ブランドも当然巻き込まれる。企業・ブランドは、自社のPR・マーケティング・ブランド展開において、コンテンツプロデューサーとしての資質がますます問われるようになる。
BMW Filmsのようなブランディドエンタテインメント(プロフェッショナルコンテンツ×オープン)に挑戦したり、ユーザーにマッシュアップ可能な広告コンテンツ素材を提供し、YouTube、MySpace・mixi、ブログ等を舞台にして、ユーザーを巻き込んだCGCM(ユーザー・消費者作成型CM)分野に挑戦するなど、企業ブランドのコンテンツプロデュース展開能力が非常に問われてくる。
関連参考記事
Tech Mom from Silicon Valley|トップSNSの天井と「ネットワークの外部性」
ebayやヤフーオークションのような多対多の強力なネットワークの外部性と比べれば交流範囲が限定されるSNSのネットワークの外部性は確かに緩い(=スイッチングコストは思ったよりも低い=安泰ではない)と思われます。
またMyspaceは自己発信・自己愛重視であるがゆえに、(自己ブランドに流行の先端であるイメージを付与するため、流行の場所へと転々と移り変わりやすい)利用者(若者)の気まぐれと無邪気さによって、新しい何かに取って変わられやすいかもしれない。
「コンテンツ配合(プロフェッショナルコンテンツとCGMコンテンツ)」と「コンテンツ流通方法(Walled Garden系とオープン系)」を軸とした4事象のエンタテインメントコンテンツ産業のビジネスモデル推移予想図(クリックすると拡大します)
ソース:Always on|The Coming Media Divide
YouTube・MySpace・Viacom等の事業モデル・顧客価値の広がりを示すポジショニング図(クリックすると拡大します)
エンタテインメントコンテンツ産業の各プレイヤーは、それぞれ全く異なるコア資産と(コア資産を最大限に活かせる)事業構造に立脚しており(上図の企業ロゴが位置づけられている場所)、独自のビジョン、戦略と実行をもって顧客価値領域(上図の赤濃淡で表現されている3つのボックス領域)を拡大し続けている。
各々が戦略目的とベクトル(3つの赤濃淡ボックス内の矢印の方向と箇条書きされている項目)に従って、生産性のフロンティアを拡大していく中で、顧客提供価値が重複せざるをえない(戦略的な狙いと利害が重複する)バトル領域(3つの赤濃淡ボックス領域の重なり部分)が出てくる。
新旧メディア企業の利害が重複するバトル領域(顧客価値が非常に高い領域)では、すでに新興メディアと巨大メディアコングロマリットの激しい攻防が始まっており、ViacomとYouTubeの法廷を巻き込んだ抗争(言論の自由・著作権違反)は、その一例と言えるだろう。
[追記]
NBC UniversalとNewsCorp.のオンデマンドビデオビジネスのジョイントベンチャーは、(NewsCorp.傘下の)MySpaceを動画配信パートナーとして活用するようである(Yahoo・AOL・MSN等ポータルも動画配信パートナーとして参加)。このように新旧メディアは競合するばかりでなく、協調路線を取る場合もある。
またエンタテインメント産業に、違法ダウンロードの巣窟として、悪魔的な存在と考えられていたLimewireやBitTorrent等P2Pコンテンツダウンロードサービスでさえも、Viacomなどとコンテンツ提携したJoostやBitTorrentレンタルダウンロードサービスのように大手コンテンツホルダーと提携協調路線を取る場合もある。
今後もエンタテインメント産業の覇権を巡る新旧メディアの激しい攻防(競合)と協調は続く。何回かに渡って、このネタの深堀を書いていきます♪
[追記]
この新旧メディアの戦いと産業の革新に企業ブランドも当然巻き込まれる。企業・ブランドは、自社のPR・マーケティング・ブランド展開において、コンテンツプロデューサーとしての資質がますます問われるようになる。
BMW Filmsのようなブランディドエンタテインメント(プロフェッショナルコンテンツ×オープン)に挑戦したり、ユーザーにマッシュアップ可能な広告コンテンツ素材を提供し、YouTube、MySpace・mixi、ブログ等を舞台にして、ユーザーを巻き込んだCGCM(ユーザー・消費者作成型CM)分野に挑戦するなど、企業ブランドのコンテンツプロデュース展開能力が非常に問われてくる。
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またMyspaceは自己発信・自己愛重視であるがゆえに、(自己ブランドに流行の先端であるイメージを付与するため、流行の場所へと転々と移り変わりやすい)利用者(若者)の気まぐれと無邪気さによって、新しい何かに取って変わられやすいかもしれない。
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