2007
2007
SNS既存市場動向
●誰とどの程度の範囲で、どの程度の深さで、どのような手段でコミュニケートするかを自由自在に設定できるアクセスコントロール能力の高さがSNSのコアバリューと考えられる。コンテンツマッチ、セグメンテーション、交流(社交)範囲と交流手段のコントロール。
●人脈作り、出会いを主要目的とした社交価値を求める利用が多い。リアルの知人関係をネットでさらに深めることができる(My Mixiのような友達リストベースの社交)。
●総合SNSサイトとしてMixiが一人勝ち。携帯版SNSとしてはモバゲータウンが大人気。モバゲータウンはメンバーの匿名性が高いようで、加えてユーザーも高校生など10代が中心。そのためMixiとは異なる成長原理が働いているかもしれない。
2007
グレーン・アーバン著
山岡隆志 訳者
スカイライトコンサルティング株式会社 監訳者
アドボカシーは、擁護、支援、代弁といった意味だが、この著作の中で、アドボカシーマーケティングは以下のように定義されている。
「顧客主導の時代に信頼される企業を目指すには、公正公平なあらゆる情報を開示し、中立的なアドバイスに徹するべきである。顧客を徹底的に支援(アドボケイト)することによって、顧客の長期的な信頼を得ることができる。一見、常識に反するようだが、自社製品が他社製品よりも劣る場合は、自社製品よりも他社製品を正直に勧めるくらい、顧客に対して透明かつ誠実に対応するべきである。」
2007
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070201-00000009-rbb-sci
「WSJ-デル会長がCEO復帰、ロリンズ氏は辞任」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070201-00000020-dwj-biz
デルが戦略上の苦境から、なかなか上手く抜け出せないようだ。
デルは世界最高峰の直販モデルの代表格だ。デルの「価値ある資源」と「各事業群」の調和は、論理的一貫性が高く、全く無駄がなかった。圧倒的な一人勝ちをもたらすほどの競争優位性を発揮するのも至極当然であった。しかし競争の激化と市場の変化に伴い、デルモデルも変化を迫られているのであろうか?
さっくりと「デルモデル」と「現在の顧客動向や市場変化」との適合性のズレを考えてみます。
成長市場での明らかな存在感不足の問題。
●一般顧客市場においては店舗による対面カウンセリング販売が有効だろう。現代では、パソコンはかなり大衆化してきている。もはやパソコンは、テレビなどと同様に大衆家電製品カテゴリの一部と顧客に認識されているのではないだろうか?
2007
あるテレビ番組で天才政治家であった田中角栄さんの面白いエピソードの紹介があった。
元田中角栄さんの派閥にいた若い代議士が、個人的な女性問題を起こしてしまい、女性から手切れ金100万円を要求されて困りあぐねた結果、田中角栄さんに相談しに行ったという話。
100万円貸してくださいという代議士に対して、角栄さんは、現金300万円とその場で直筆でしたためた書面を渡した。その書面には。。。
2007
ボストンコンサルティンググループ
「なぜ安くしても売れないのか」監訳者前書きより
”今、世界中のミドルクラス消費者が、限られた所得で最大の価値を実現するために、ベストな生活の組み立てにますます大きな関心を寄せるなか、ワンランク下の低価格帯とワンランク上のプレミアム価格帯の市場が成長する一方、マンネリ化して値打ち感のない中間価格帯の商品・サービスには目が向けられなくなっている”
この書籍にリアルに書かれているように
「高品質・高価格の製品サービス」と「低品質・低価格の製品サービス」を一人の
顧客が極めて個性的な理由で、かつ臨機応変かつ自由自在に両方、消費する傾向が増加している。これは、かっての常識からすれば、とてもアンバランスに映る消費行動に見える。
2007
●お客様の感動、会社の経済的な成長やチームワークに貢献することによって、より大きな個人の満足(と成功)は充足される。従って、何があっても、最後に「個人」となります。
●お客様の信頼を得て、お客様に選ばれ続けないと企業は存在できない。従って、お客様の立場に立たない企業経営や個人の行動、お客様の存在を忘れた企業論理を 押し通すことは決して認められないものです。従って、「お客様」の前に「会社とチーム」が存在することは、ありえない。絶対的に「顧客第一」がマスト。
よって、この3つの優先順位が変わることは天地がひっくり返っても決してない。またこの3つの優先順位通りに行動できなければ、会社の成長も個人の成長もないのである。
例えば、不二家などの不祥事は、この「顧客第一」の大原理を失っている。顧客を全く見ておらず、とにかく不誠実であり、もはや論外と言っても良い。あまりにも内向きすぎる企業体質である。このように企業文化が腐りきっている場合、復活再生には10年以上の時間がかかるだろう。
私はこのようなお客様に対して不誠実な会社は、まだまだ氷山の一角にすぎないと思っています。体面を取り繕う程度にしか顧客対応をしていない不誠実な会社は、ほんとに多い。不二家のような事件は今後も大小を問わず起き続けるでしょう。
インターネットでますます情報リテラシーと購入意思決定パワーが強化され続けているお客様に対しては、もはや公正公平かつ中立的な情報提供とアドバイスに徹していくしかないだろう。経営の透明度が問われる。お客様に対して不誠実な会社は生き残れないだろう。
逆にグーグルなど今成功している会社は、共通して、お客様に対して誠実かつ透明であり、お客様を徹底的に支援することによって成長している。「お客様の信頼こそが成長の活力源である」というビジネスの大原則をしっかりと再認識することが大事でしょう。
2007
HDD&DVDレコーダーを中心にデジタルビデオレコーダー(DVR)が売れに売れている。家電メーカーにとってはうれしい話だが、民放局にとって耳障りが悪い話かもしれない。というのもDVRによってタイムシフト視聴が一般的になり、加えて広告をスキップされる可能性も高まるからである。
言うまでも無く各民放局は広告収入モデルで成り立っている。広告を見てもらうことで商売が成り立っているのである。そのためDVRによって広告をスキップして番組だけを視聴するという行為は、番組を盗み見ている行為と言えるかもしれないのだ。
今後、日本でもDVRが普及するにつれて、広告スキップ問題は民放にとって重要な課題となるだろう。
さてDVRがない家庭のことを想像してみよう。もしくは自分のテレビ視聴傾向を振り返ってもみるのでも良い。はたしてDVRがない場合どれくらいテレビ広告を見ているものだろうか?
広告の間にトイレに行ったり、何らかの用事を済ましたりすることはないだろうか?もしくは、広告の間に他のチャンネルへガチャガチャ変えていたりはしないだとうか(チャンネルザッピング)?おそらく大抵誰でも見に覚えがある行為だろう。そしてこれらの行為をしている間は、広告を一切見ていないはずである。
比べてDVRによる広告スキップ中でも広告を超高速で見てはいるはずである(やや屁理屈っぽいが・・)。そのため広告スキップ中におや?と思えば、スキップをやめて広告をあらためてじっくり見直すことは、非常に良くあるのだ。
つまり広告スキップが自由な環境下でも、広告を見てもらえるチャンスはかなりあるのだ。チャンネルザッピングや用事を済ますことで広告を完全に回避されるよりも、かなりましに思えてくるのだ。
おそらく、もともと広告をしっかりと良く見るタイプの人は、DVRによる広告スキップをそれほど利用しないのではないだろうか?逆に言えばDVRで広告を頻繁にスキップするタイプの人は、もともとDVRがなくてもチャンネルザッピングなどで広告を見ていないのではないか?と考えることもできるのだ。
重要な課題は柔軟かつ多面的に思考することが大切である。今後もDVRユーザーの広告視聴行為を現実的かつ本質的に議論していきたい。
2007
アップルのiTunes Music Storeの大成功をきっかけに米国のデジタル音楽配信ビジネスはゴールドラッシュ状態の様相を呈してきた。Napster、MusicMatch(Yahoo.comに買収された)、SONY Connect、Wal-Mart等強力なライバル企業が続々と市場に参入し、早くも淘汰が起こりうるまでに競争環境は急激に険しくなってきた。
2007
読者の方には、すでにHDD内臓型のDVDレコーダーを所有している人も多いかもしれない。テレビ視聴を拡張するVCR(ビデオカセットレコーダー)は、テレビ同様にほとんどの家庭が所有しているだろう。DVR(デジタルビデオレコーダー)とは一般的にはHDD内臓のテレビ番組をデジタル方式で録画再生するデバイスのことを指す。
DVRの一般的なメリットとしては
・番組を録画するためにわざわざリムーバブルメディアを必要としない。すなわちビデオテープやDVDを購入したりする必要はない。誰でも経験していると思われるビデオテープやDVDを買い忘れたから番組を録画できなかったという失敗はなくなる。また、ビデオテープを保存する場所は必要なくなる。
・EPG(電子プログラマガイド)によって好きな番組を簡単に見つけ出し、ワンタッチで番組を録画予約できる。EPGで簡単に番組を見つけ出し録画予約し、HDDにどんどん蓄積していくテレビ番組視聴のメリットを理解した人は、もうDVRを手放せなくなるだろう。
・視聴中の番組をどこでも一時停止/一時停止した所から再スタートできる。すなわち、番組を1分たりとも見のがしたくないのでトイレに行けない(大抵の人は広告の時間が来るまで我慢することが多いだろう)ということはなくなる。いつでも現在見ている番組をストップ(一時停止)し、用を済ました後、休止した所から再生できる。
・複数のチューナー搭載型DVRの場合、2番組以上の同時録画が可能。同時間に見たい番組が複数重なった場合、皆さんは、一体どうするでしょうか?おそらく大抵の人はリモコンのチャンネルボタンで番組を頻繁に切り替えることで忙しいテレビ視聴時間となってしまうでしょう。最悪は番組をじっくり見た気がしないかもしれない。
これらの機能に加えてDVR自体はどんどん多機能化し続けている。
DVRの持つ機能は既存のVCRなどと比べてかなり便利そうだとなんとなくは理解できたのではないだろうか?
テレビがインタラクティブになる世界とは、DVRのようなテレビ視聴をインタラクティブな方向に拡張する周辺機器(エンハンサーデバイス)やネットワークデバイスによってもたらされる新しいサービスを含む。
インタラクティブテレビジョンとは何か?
さて、3つの具体的な事例を見てなんとなくテレビがインタラクティブに変化することの真意が分かってきたのではないだろうか?
インタラクティブテレビジョンとは、視聴者とテレビ番組・その他の様々なコンテンツとサービスがテレビスクリーン上を通じて双方向にやりとりされるようになり、視聴者が単なる受動的かつ低関与な存在からより能動的かつ高関与なテレビサービス利用者へと変革していくためのすべてのプロセスと一連の活動を指し示している。
インタラクティブテレビジョンの世界とは、3つの事例でもあったように
・ユーザーがますますテレビ視聴を自由自在にコントロールできるようになる
・テレビ番組自体が視聴者参加型双方向サービスとしてますます魅力的になる
・テレビが多数の人たちがやりとりする新しいコミュニケーションの場になる
・テレビ番組の中で使われている商品を簡単な操作で購入することができる
・家庭内の様々なデジタル機器とテレビがつながることで新しい体験価値が創出される
といった既存のテレビサービスの枠組みでは考えられなかった画期的な新しいサービスが続々と生まれてくる創造的かつダイナミックな世界である。
すなわち、インタラクティブテレビジョンビジネスとは、テレビ番組以外の新しいテレビの楽しみ方と使い方を創造していくこと、テレビ番組自体、視聴環境スタイル自体をますます魅力的に革新していこうという試み全般を指すものなのである。