2007
アップルのiTunes Storeなどデジタル音楽配信ビジネスの成長が本格化してきている音楽産業において、CGMを有効活用することによって、さらに既存のビジネス活動を変革する(狙いの)アプローチが活発化してきた。CGMの有効活用やDRMの扱い等、今後の音楽産業の変革の流れを重要なビジネストピックごとに大局的にまとめてみます。
デジタル音楽配信・CGM活動と音楽産業バリューチェン(クリックすると拡大します)
*このチャートは、音楽産業の全体構造を「アーティスト&レパートリー」「プロダクション過程」「マーケティング&プロモーション」「デジタルエンコード&DRM(デジタル著作権管理)」「ディストリビューション(コンテンツ流通・配信)」「(ユーザーの)家庭内音楽視聴(ホームネットワーク環境)」「(ユーザーの)ポータブル音楽視聴(モバイル・アウトドア環境)」の7つの主要ビジネスプロセス(横軸)に分解している。
CGM・UGCの有効活用によるビジネスプロセスの合理化とユーザーを巻き込んだマーケティング・ブランディング・口コミマーケティング活動の実践
●アーティスト&レパートリー(A&R)活動をブログ上で行なう事例が出て来ている。デモテープやCDを音楽レーベルのA&R担当者に送り、楽曲を聴いてもらうかわりに、アーティストは、ブログ上で楽曲視聴や自分たちの活動を発表しなさいという新しい動きである。
Six ApartのVOXブログを活用した英国のコロンビアレコード(ソニーBMGグループ)のブログを活用したA&R活動(クリックすると拡大します)
●音楽との相性が非常に高いMySpace等SNS上で、アーティストのブランディング・口コミマーケティング・楽曲視聴販売を完結させてしまう動きの加速。日本のmixi上でもこのような動きが活発になるか注目である。
[追記]4月4日、グリー(GREE)が国内のSNSとしては初の大手音楽レーベルとの本格プロモーション提携する(プレスリリース)ことを発表した。
サービス展開イメージ図(クリックすると拡大します)
CNET|GREEがワーナーと提携、SNSでアーティストのプロモーションを展開
音楽のコアユーザーである10代・20代前半の若い顧客層にリーチする口コミマーケティングアプローチとしてモバイルSNSを活用するのは特に有効だろうと思われる。mixiモバイルやモバゲータウンなど競合モバイルSNSサイトなどの今後の動向にも注目したい。
●YouTube等ソーシャルビデオ・ビデオシェアリングサービス上での音楽プロモーションや口コミマーケティングの本格化。音楽レーベルとYouTubeはコンテンツ提携を続々と進めている。
音声圧縮フォーマットとDRM
DRMによるコピープロテクトにおいて、過度に厳しすぎる利用制約はビジネスの成長自体・サービス利用普及自体の成長を大幅に抑制してしまう。デジタル音楽ビジネスの勝者になるためには、著作権ホルダー・音楽レーベル・サービスプロバイダー・ユーザーの利害関係者全員が満足できる適切なDRM戦略を採用することが不可欠である。また音声フォーマットの互換性問題も充分に検討しなければならない。EMIのDRMフリー戦略が、今後、業界にどのような影響を与えるか?
CNET|EMI Group、iTunes StoreでDRMフリーの楽曲を販売へ
楽曲ダウンロード VS レンタル型サブスクリプション
現在、デジタル音楽配信手段としてiTunes Music Store等アラカルトダウンロード方式(所有)とNapster等サブスクリプション型レンタル方式(無制限オンデマンドストリーミングもしくは無制限ダンロードレンタル)の2つが存在する。この2つの方法論の妥当性と進化の行方を検討しなければならない。
価格戦略
アップルの成功は1曲当たり1律99セントの価格戦略が引き出したことが大きかった。
●人気の楽曲に対して価格プレミアムを付けることができるのか?
●価格が変動的であることに対する顧客の寛容度は?
●物理的な店鋪などでは入手をすることが難しいレアな楽曲に対して価格プレミアムを付けることができるのか?
●様々なバンドル単位での変動的価格設定に対する顧客の寛容度は?
●既存のCD販売では有効であった「アルバム」というバンドル単位に意味があるのだろうか?
●MySpaceやYouTubeなどCGM上での無料視聴型広告収入ビジネスの進展。特に人気音楽専門チャンネルのMTVとYouTube・MySpaceの若者視聴者を巡る競争は激しくなる。
iPod等ポータブル音楽プレイヤーの競争激化
デジタル音楽販売といったコンテンツビジネスの成功のためには再生機器の技術的な進化と魅力向上も不可欠である。なかでもポータブル音楽プレイヤーの成長は最も影響が大きい。iTunes Storeで購入したものは、今まではiPodでしか聞けなかったが、今後DRMフリーの楽曲の販売が普及すると、どのような影響が出てくるのだろうか?
P2Pネットワーク経由の違法ダウンロードの抑制
合法的なデジタル音楽販売ビジネス市場をしっかりと根付かせきちんと育成していくためには、売非合法的音楽ダウンロード勢力の抑制が欠かせない。
●個々のP2Pユーザーに対して訴訟を起こすことでP2P利用をどの程度抑制することができるのか?
●P2Pソフトウェアによる非合法的音楽ダウンロードを抑制するために最も効果的な手法は何か?
デジタル音楽配信・CGM活動と音楽産業バリューチェン(クリックすると拡大します)
*このチャートは、音楽産業の全体構造を「アーティスト&レパートリー」「プロダクション過程」「マーケティング&プロモーション」「デジタルエンコード&DRM(デジタル著作権管理)」「ディストリビューション(コンテンツ流通・配信)」「(ユーザーの)家庭内音楽視聴(ホームネットワーク環境)」「(ユーザーの)ポータブル音楽視聴(モバイル・アウトドア環境)」の7つの主要ビジネスプロセス(横軸)に分解している。
CGM・UGCの有効活用によるビジネスプロセスの合理化とユーザーを巻き込んだマーケティング・ブランディング・口コミマーケティング活動の実践
●アーティスト&レパートリー(A&R)活動をブログ上で行なう事例が出て来ている。デモテープやCDを音楽レーベルのA&R担当者に送り、楽曲を聴いてもらうかわりに、アーティストは、ブログ上で楽曲視聴や自分たちの活動を発表しなさいという新しい動きである。
Six ApartのVOXブログを活用した英国のコロンビアレコード(ソニーBMGグループ)のブログを活用したA&R活動(クリックすると拡大します)
●音楽との相性が非常に高いMySpace等SNS上で、アーティストのブランディング・口コミマーケティング・楽曲視聴販売を完結させてしまう動きの加速。日本のmixi上でもこのような動きが活発になるか注目である。
[追記]4月4日、グリー(GREE)が国内のSNSとしては初の大手音楽レーベルとの本格プロモーション提携する(プレスリリース)ことを発表した。
サービス展開イメージ図(クリックすると拡大します)
CNET|GREEがワーナーと提携、SNSでアーティストのプロモーションを展開
音楽のコアユーザーである10代・20代前半の若い顧客層にリーチする口コミマーケティングアプローチとしてモバイルSNSを活用するのは特に有効だろうと思われる。mixiモバイルやモバゲータウンなど競合モバイルSNSサイトなどの今後の動向にも注目したい。
●YouTube等ソーシャルビデオ・ビデオシェアリングサービス上での音楽プロモーションや口コミマーケティングの本格化。音楽レーベルとYouTubeはコンテンツ提携を続々と進めている。
音声圧縮フォーマットとDRM
DRMによるコピープロテクトにおいて、過度に厳しすぎる利用制約はビジネスの成長自体・サービス利用普及自体の成長を大幅に抑制してしまう。デジタル音楽ビジネスの勝者になるためには、著作権ホルダー・音楽レーベル・サービスプロバイダー・ユーザーの利害関係者全員が満足できる適切なDRM戦略を採用することが不可欠である。また音声フォーマットの互換性問題も充分に検討しなければならない。EMIのDRMフリー戦略が、今後、業界にどのような影響を与えるか?
CNET|EMI Group、iTunes StoreでDRMフリーの楽曲を販売へ
楽曲ダウンロード VS レンタル型サブスクリプション
現在、デジタル音楽配信手段としてiTunes Music Store等アラカルトダウンロード方式(所有)とNapster等サブスクリプション型レンタル方式(無制限オンデマンドストリーミングもしくは無制限ダンロードレンタル)の2つが存在する。この2つの方法論の妥当性と進化の行方を検討しなければならない。
価格戦略
アップルの成功は1曲当たり1律99セントの価格戦略が引き出したことが大きかった。
●人気の楽曲に対して価格プレミアムを付けることができるのか?
●価格が変動的であることに対する顧客の寛容度は?
●物理的な店鋪などでは入手をすることが難しいレアな楽曲に対して価格プレミアムを付けることができるのか?
●様々なバンドル単位での変動的価格設定に対する顧客の寛容度は?
●既存のCD販売では有効であった「アルバム」というバンドル単位に意味があるのだろうか?
●MySpaceやYouTubeなどCGM上での無料視聴型広告収入ビジネスの進展。特に人気音楽専門チャンネルのMTVとYouTube・MySpaceの若者視聴者を巡る競争は激しくなる。
iPod等ポータブル音楽プレイヤーの競争激化
デジタル音楽販売といったコンテンツビジネスの成功のためには再生機器の技術的な進化と魅力向上も不可欠である。なかでもポータブル音楽プレイヤーの成長は最も影響が大きい。iTunes Storeで購入したものは、今まではiPodでしか聞けなかったが、今後DRMフリーの楽曲の販売が普及すると、どのような影響が出てくるのだろうか?
P2Pネットワーク経由の違法ダウンロードの抑制
合法的なデジタル音楽販売ビジネス市場をしっかりと根付かせきちんと育成していくためには、売非合法的音楽ダウンロード勢力の抑制が欠かせない。
●個々のP2Pユーザーに対して訴訟を起こすことでP2P利用をどの程度抑制することができるのか?
●P2Pソフトウェアによる非合法的音楽ダウンロードを抑制するために最も効果的な手法は何か?
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